いわきのビルドアップ基板用トレーは各種ビア形成に対応します

コアとなる基板の上に導体層を重ね、多層化したビルドアップ基板。モバイル機器の小型化、薄型化、そして通信機器の高機能化により、狭ピッチ、多ピンパッケージを高密度で実装する必要性が高まる中、ビルドアップ基板は、ビア(穴)による占有スペースをコンパクト化し、配線エリアを拡大することができるため、パターン設計を可能にする電子部品として需要が高まっています。また、全層を貫通するスルーホールを開け、内部にめっきを施したうえで各層を接続するという従来の方式をめぐっては、「ドリルで加工するため、小径化に限界がある」「スルーホール貫通しているため、配線の自由度が低い」といった技術的問題を抱えていました。これらの課題を克服したのがビルドアップ基板です。いわきはその専用トレーを制作しており、梱包用、輸送用、納品用、保管用、工場工程用、検査用、出荷用など幅広い用途で多くのお客様にご好評頂いています。

配線エリアを拡大しパターン設計を可能にしたビルドアップ基板

一般的なビルドアップ基板は、コア基盤と呼ばれる2層から4層の配線層を形成した芯となる基板の表面および裏面に、それぞれ1層から3層の配線層を形成した合計4層から10層の多層プリント基板となっています。絶縁体には主にエポキシ樹脂やポリイミド、レーザー加工対応プリプレグなどが用いられ、配線には主に銅が用いられます。 多層構造のプリント基板は1980年代に高性能コンピューターに利用され始めた経緯があります。当時はあらかじめ配線した基板を貼り合わせ、層間をつなぐ配線が必要な際は、まず基板全体を貫通する穴(スルーホール)をあけ、その内側にめっきなどで導体層を形成していました。しかしこの手法では、隣接する層間のみの接続を形成するのが困難であったのに加え、基板面積が大きくなったり、高周波回路の配線を基板に内蔵する場合に十分な特性が得られないなどの技術的問題を抱えていました。層間のみの接続を必要とする場合にはセラミック製の基板が用いられていましたが、コストが高く、利用範囲は限定的でした。こうした課題を改善すべくビルドアップ工法の研究が本格化され、1990年代後半から2000年代にかけて急速に普及が進んだ経緯があります。

基板用トレーの実績をベースに多層フレキやリジッドフレキにも対応

ビルドアップのVIA形成には、その性質により主に次のような工程があります。その一つが「絶縁体層形成」です。形成には、あらかじめ作成した銅箔付き絶縁体シート(RCC:Resin Coated Copper Foil)を重ね合わせる方法と、基板上で樹脂を被覆固化させて絶縁体層を形成する2つの方法があります。また「ビア加工」は基板を構成する1枚の絶縁体層にビアと呼ばれる穴を開ける工程で、一般的にレーザー加工またはフォトソリグラフィが用いられます。レーザーで加工する場合はレーザービア、フォトソリグラフィで露光、現像して形成するものをフォトビアと呼びます。「デスミア」はビア加工工程で発生したスミア(樹脂の残滓)を除去する工程です。レーザー加工ではスミアが発生するため、過マンガン酸などの薬品でスミアを溶解除去します。スミアがビアの底部に残っていると導通不良を招く恐れがあります。「ビアメッキ」は絶縁体シートに開けられた穴に導体を形成して配線層間を接続する工程です。一般に無電解めっきや電解めっきが用いられ、ビアの輪郭のみをめっきするものとビアの内側すべてをめっきで埋めるフィルドビアがあります。いわきのビルドアップ基板用トレーは、「絶縁体層形成」「ビア加工」「デスミア」「ビアめっき」など各種工程を経た付加価値の高い製品を確実に保護し、信頼性を確保します。また、当社は各種基板用トレーで築いた豊富な実績とノウハウを最大限発揮し、多層フレキやリジッドフレキといった特殊な基板にも対応しますので、ぜひお問い合わせください。

あらゆるリスクを軽減し多層製品の生命線となる疎通信頼性を確保

いわきは、ビルドアップ基板のように高精密部品の専用トレーで豊富な実績があります。成形には、設計の自由度の高い真空成型技術を活用するとともに、金型からの自社工場一貫生産により、低価格・短納期を実現します。さらに各種基板用トレーの製造で築いた豊富な実績をベースに、工場で作業される方の扱いやすさを重視した設計で作業効率を高めます。また、多層電子部品は疎通の信頼性が問われる大変デリケートな部品であり、衝撃や落下などによる破損リスクを常に抱えています。いわきの工業用トレーは、設計段階からリスクを最大限軽減し、製品を確実に保護します。自社一貫生産の当社であれば、多品種小ロットや試作後のデザイン変更などにも柔軟に対応いたします。安心してご用命ください。成形品のみならず金型のご相談もいつでもお受けします。お問合せ頂ければ、担当スタッフが北海道から沖縄まで全国どこへでも伺います。あわせてお見積りや納品までのスケジュールなどもご案内申し上げます。お電話お待ちしています。

いわきのビルドアップ基板用トレーはここがポイント!

プリント基板の精密化に対応するとともに配線能力アップを実現したビルドアップ基板。いわきは低価格かつ短納期で高信頼の専用トレーをご提供します。製品のおすすめポイントは次の3つです。

  1. 付加価値の高い多層製品を確実に保護します
    ビルドアップ基板は、その性質により、「絶縁体層形成」「ビア加工」「デスミア」「ビアめっき」など各種工程を必要する大変付加価値の高い製品です。製品形状に忠実なトレーポケットを持ついわきの工業用オリジナルトレーは、衝撃や落下などによる破損リスクから、製品を確実に保護します。
  2. 半世紀の技術力で低コスト・短納期を実現します
    工業用トレーの専門メーカーとして半世紀の実績を持ついわきの基幹技術が真空成型です。あわせて金型からの自社一貫生産により、他社を上回るコストパフォーマンスとスピーディーな納品を実現します。自社一貫生産の当社であれば、試作後のデザイン変更のご要望にも柔軟にお応えします。
  3. 製品の特性に基づく設計で作業効率を向上します
    各種基板用トレーで築いた豊富な実績をベースに、工場で作業される方の扱いやすさを重視した設計で作業効率を高めます。また、トレーの積み下ろしや搬送の際に、製品に加わる衝撃をあらかじめ考慮した設計で、内容物を保護します。使って安心のいわきの工業用トレー。ぜひご利用ください。

様々な真空成型トレーについてはこちらオリジナルで作る工業用トレーについてはこちらをご覧ください。

株式会社いわき


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